今大人気のオンラインカジノ。自宅に居ながらにして本格的なカジノを楽しめるとあって、多くのギャンブルファンが愛用しています。ただ、その際にちょっと気になるのが、「沢山稼いでしまったら、税金ってどうなるんだろう?」ということでしょう。そこで今回は、オンラインカジノで賞金を稼げた時の、税金処理方法をご紹介していきます。
オンラインカジノの賞金は課税対象!


オンラインカジノでの賞金は「一時所得」に分類されますよ!
オンラインカジノの賞金は「課税対象」です。つまり、税金がかかる収入という事になります。所得の区分で言うと、「一時所得」という区分に分類され、きちんと所得税の計算をして確定申告をしなければ、違法行為という事になるのです。ただし、一時所得の額が70万円を超えていなければ、確定申告の必要はありません。
一時所得というのはどんなもの?
「一時所得」という言葉を聞かれたことはあるでしょうか?一時所得には、以下のような物があります。
- 懸賞や福引の賞金など
- 競馬やパチンコの収入
- 保険の一時金や払戻金
- 法人から贈与された金品
- 落とし物などの報労金
一時所得を定義すると「営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得」という内容になっています。つまり、事業などで継続的に発生する利益では無くて、突発的に今だけ発生した所得のこと。ということで、オンラインカジノの賞金は一時所得に当たります。詳しく言うと、「競馬やパチンコの収入」の区分に近いでしょう。
オンラインカジノでの課税金額の計算方法
オンラインカジノの賞金に対しての課税金額には計算の方法があります。ここでは、その方法を具体的にご説明していきます。
①一時所得額を計算する
まずは、年間の一時所得がどれくらいあるのか?を計算していきましょう。ただし、前述したように一年間のオンラインカジノでの利益が70万円を超えていなければ、確定申告は不要です。以下のようなモデルケースを作って、簡単にシュミレーションしてみます
Iさんの場合
年齢 | 32歳 |
性別 | 男性 |
結婚 | 独身 |
給与所得 | 400万円 |
オンラインカジノ | 歴3か月 |
プレイ頻度 | 月に1回 |
Iさんのオンラインカジノでの収支
ベット額 | 収入 | |
4月 | 50万円 | 110万円 |
5月 | 60万円 | △40万円 |
6月 | 40万円 | 100万円 |
合計 | 150万円 | 170万円 |
では、このモデルケースで、Iさんの一時所得の課税金額を計算していきましょう。収入額と、支出額の定義は以下のようになります。
- 収入額 = オンラインカジノで勝って、賞金が出た時の収入額
- 支出額 = オンラインカジノで勝った時のベット額(負けた時は含めない)
つまり、Iさんのケースで行くと、
収入額は 110万円+100万円=210万円
支出額は 50万円+40万円=90万円
という計算になります。続いてこれをもとに一時所得額の計算に移ります。
一時所得額の計算は以下の通りです。
- 一時所得額= 収入 – 支出 – 50万円(特別控除)
一時所得の計算には最大50万円の特別控除を受けることが可能です。実際に計算してみると、
210万円-90万円-50万円=70万円
という計算になり、Iさんのオンラインカジノでの一時所得は70万円ということになります。
オンラインカジノの一時所得はこまめに計算しよう
オンラインカジノでの一時所得は、一年間分まとめて計算するひつようはありません。もし、一年分まとめて計算しようとしてしまうと、誤って負けた時の支出額まで含めて計算することもあり、正しい一時所得額が計算できません。時にはあなたが損してしまう計算になってしまうので、注意が必要です。極力短いスパンで計算して算出しておきましょう。
②一時所得のうちの課税対象額を計算する
一時所得額は、全額が課税対象になるわけではありません。一時所得額のうち、課税対象になるのは、特別控除額を引いた金額「÷2」の額です。
つまり、Iさんの事例では、70万円 ÷ 2 = 35万円
ということで、課税される一時所得の金額は35万円という事になります。
③その他の所得と合わせて年間所得税の計算
では、いよいよIさんの給与所得などのその他の所得と一時所得を合わせて、年間の所得額を計算、及び、所得税の計算をしていきましょう。数式は以下の通りです。
- 所得額 = 給与所得 + 一時所得の課税対象額
- 所得税 = (所得額 – 控除額 )× 税率
ここでの控除額や税率は以下の表を基に算出してください。
税率 | 控除額 | |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
◎330万円超~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超~1800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1800万円超~4000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4000万円超~ | 45% | 4,796,000円 |
Iさんの事例でいくと、「◎」のところに当てはまります。計算式は、
400万円 + 35万円 = 所得額 435万円(435万円 – 427,500円) × 20% =所得税額 784,500円
このような計算になり、Iさんの年間の所得税額は784,500円になることが分かりました。ただし、これはあくまでも簡易的に計算した事例です。正しい所得税額を算出するには、税理士さんに相談するのがおすすめになります。
確定申告はどうやってするのか?
オンラインカジノで儲けた一時所得は、個人で申告を行う必要がありますよ!

上記の所得税額を基に、確定申告を行わなければいけません。サラリーマンの場合であれば確定申告は「年末調整」という形で企業側が行ってくれていますが、オンラインカジノで儲けた一時所得については、あくまでも個人で申告を行う必要があるのです。では、具体的にどのようにすればいいのでしょうか?
①確定申告をする時期はいつ?
まずは、確定申告をする時期です。確定申告する時期は2月の16日~3月の15日までと決められています。その期間までに、前年の1月1日~12月31日までの所得額及び経費を申告しなければいけません。きちんと申告をしていなければ、税務署から未納通知が送られてくるので、確定申告をきちんと期間内にされることをおすすめします。また、期間中は非常に税務署や申告会場は混みあいます。2月16日になったら早めに申告に行かれる方が良いでしょう。
②確定申告に必要な書類は?
では、確定申告を行うにあたって、どんな資料が必要なのでしょうか?以下の3点は必ず必要になります。
- 源泉徴収票(企業勤めの場合)
- 支払調書(オンラインカジノ側から受け取る)
- 経費の領収書(所得が300万円以下の場合は不要)
こちらの3点があれば、確定申告は誰でも簡単に行うことが出来るでしょう。会社員の方は、必ず源泉徴収票が企業から発行されているはずです。また、支払調書はオンラインカジノから何らかの方法で送られているでしょう。もし、支払調書が1月になっても無ければ、カジノ側に問い合わせを行いましょう。あるいは、オンラインカジノの収支明細をプリントアウトした物でも可能ですし、自分で手書きで付けた収支が分かる帳簿を持って行っても申告を出来る場合があります。
また、確定申告に関して分からなければ、事前に各自治体の税務課、もしくは、お住い付近の税務署に伺えば、確定申告の計算方法からするべきことまでの流れを教えてくれるので利用してみましょう。
③給与所得以外の所得を会社にバレないようにしよう!
多くの企業ではまだまだ「副業禁止」という場合があります。よくある事例で、「副業禁止の会社員が副業の収入があることが会社にバレて、こっぴどく叱られた」ということです。では、どうして、副収入が会社にバレるのでしょうか?それは、確定申告の納税額の通知が企業にも送られてしまうからなのです。
つまり、このオンラインカジノの一時所得のことも、もしあなたが勤める会社にバレたくなければ、確定申告の書類の記入の際に、ひと手間しておかなければいけないことがあります。
確定申告書の2面「給与所得者がその他の所得にかかる住民税の徴収方法」という欄にある「自分で納付(普通徴収)」にチェックを入れることです。ここで「給与から天引き」を選んでしまうと、企業側に通知が行ってしまうでしょう。もし全くノーチェックにしておくと、勝手に「給与から天引き」扱いにされてしまう事があるので、チェックを怠らないようにしてください。
副業にはあたらないかもしれませんが、会社側から、「その他の所得というのが上がってるけど、何?」と聞かれるはずですので、双方に良い感情は産まれないでしょう。
まとめ
というわけで、今回はオンラインカジノで稼いだ収入には税金はかかるのか?ということと、その税金の確定申告の方法について、詳しくご紹介してきました。会社勤めの場合、かなり面倒くさいことに感じるかもしれませんが、きちんと確定申告をしておかなければ、後で勤め先の会社にバレることに繋がり、大きな問題に発展してしまうかもしれません。
休日などの少しの時間を使って、処理をすればいいだけですので、余裕を持った確定申告を行いましょう。もちろん、オンラインカジノで、それだけ稼ぐことが前提です!!